2016.06.16
デジタルものづくりの市民工房・FabLab関内(横浜市中区相生町3)で6月25日、ワークショップ「光るモンスターウォッチをつくろう!」が開催されました。
主催はFablab関内(横浜市中区相生町)です。
Fablabとは、レーザーカッターや3Dプリンタなどのパーソナルなデジタル工作機器を備え、互いに語り合い、学び合いながらものづくりを楽しみ広めていくものづくりの世界的ネットワークです。現在、世界各国300以上に広がっています。
Fablab関内はコンピュータ上で作った2次元(2D)データ通りにレーザー光が材料を彫刻・切断できる「レーザーカッター」などの「道具」だけでなく、ワークショップなどを開催して、市民が身近に、コミュニティに必要なものづくりができる環境を整え、誰もが自分やコミュニティに必要なものを「つくる」場所を目指しています。
このワークショップでは「モンスターぬいぐるみ」を使用して、世界にひとつだけのぬいぐるみ時計を作ります。
「モンスターぬいぐるみ」とは、靴下をリメイクしてデコレーションしたぬいぐるみです。ぬいぐるみの中にLEDライトの挿入や、本物のデジタル時計をつけることができ、「光るモンスターウォッチ」が完成します。ワークショップには使いたいボタンやアイテムがあれば、持ってきて利用することができます。靴下のリメイクを通してものづくりを体験できる場となっていました。
講師はリメイクなど、布をメーンにさまざまな表現を手がけるアーティストのKAIE(カイエ)さんです。KAIEさんは、中区にアトリエを構え、「RE:お古」をテーマに、古着や植物を再生するリメイクしており、BankART1929(横浜市中区海岸通3)など様々なイベントでのワークショップ・パフォーマンス・グループ展などを開催しています。
Fablab関内は、LOCALGOODYOKOHAMAのクラウドファンディングにより「ものづくり×◯◯で地域をつなぐ工房。「温故創新」の文化を再構築したい24時間365日実験ができる工房をつくるリノベーションプロジェクト」として、資金調達を行い、48名の方から636,010円の支援をいただきました。
今回のイベントは、LOCAL GOOD YOKOHAMAで実施したクラウドファンディングに支援をしていただいた方へのお礼も兼ねたワークショップとなっています。Fablab関内管理人の立川博行さんは、ものづくりの場で開催するアートのワークショップに関して「Fablab関内で多様なワークショップが成立する理由は、KAIEさんのように、BankART1929などの創造的な場所が多く、周囲にアーティストの方々がいらっしゃる環境があるからこそです」と話しています。
また、KAIEさんは「私が教える作り方に決まりごとはありません。だからこそ、自分で作りたいようにどんどん作っていってほしいです。例えば、縫うことが面倒ならば『ボンドで付けると良い』などのアドバイスも行います。当日は、私がが実際に使っているかわいい・面白い材料をたくさん持って行きます。自由な発想を生かしてしてオリジナルのモンスターを作ってほしいです。。今回使用する素材は、ほとんどが使われなくなった布や洋服です。このワークショップを体験して、再利用の楽しさや、もったいないという気持ちを知っていただけると嬉しいです」と話していました。
参加者の1人は「KAIEさんは『Re:お古』をテーマに活動されているとお伺いしたため、 祖母の着ていた和服の布地を持参して参加しました。KAIEさんの紡いだ毛糸などと合わせながら、手縫いでモンスターウォッチを作る間に、亡くなった祖母と時を越えて対話しているような、不思議なあたたかい気持になりました。」と話していました。