2016.03.07
2月22日より横浜市青葉区で、たまプラーザ(横浜市青葉区美しが丘)周辺に住む人を対象とした助サービス「たまコネ」のトライアルが開始されました。
このサービスは、スマートフォンアプリ上で何らかのスキルを持った住民と、スキルを必要としている近所の人をマッチングすることで、「できること・やりたいことが地域の人の役に立つ」まちづくりを目指しています。たまプラーザのまちづくりに関心をもつ人やグループをつなぐ組織「合同会社たまプラ・コネクト」(横浜市青葉区美しが丘)が運営しています。「たまプラ・コネクト」は、地域の人と人、地域と企業や行政をつなぎコミュニティを醸成することを目指し、親子でのプログラミング教室やまちづくりに関する勉強会の開催などを行っています。
たまプラーザは東京急行電鉄株式会社が宅地開発した分譲地です。住友不動産による「ここに住みたい! 人気の駅ランキング(神奈川県)」で2位となるなど、若者に人気の街となっています。その中で、同世代間や異世代間のコミュニケーションが希薄となっていること、住民の中にスキルを持っていながらも活用できずにいる人が「『次世代郊外まちづくり』モデル地区アンケート調査(2012年12月)」で判明しています。
さまざまなスキルを持った人と、スキルを求めている人をマッチングすることにより、住んでいる人が活躍し、地域の役に立つこと、それによるコミュニケーションが生まれるという成果を目指し、シャープ株式会社(大阪市)の持つクラウドの技術を元に、合同会社たまプラ・コネクトの地域の情報やネットワークを活かし開発、サービス開始がされることになりました。
ところで、「スキル」とは、一体どのようなものでしょうか?
たまプラ・コネクトはスキルを発掘するイベントとして、持っているスキルをオークション形式で落札してもらう「サイレントオークション」を実施しています。発掘されたスキルは、「ピアノ演奏によるラジオ体操」「ギターの弦の張り替え」「子供のために作っているお弁当を2つ、おすそ分けする」「悩んでいる人の背中を押す」「バク転指導」など、様々なユニークなものがあります。発掘されたスキルを知り、「自分にもできそうだ」という人による応募も増えているとのことです。
また、スキルを出す人へのアドバイスでは、「犬の散歩を行う」の様な家事代行や「アクセサリー作りが出来る」という受注生産やお店のような形式ではなく、「小型犬の食事・健康管理が出来ます」「アクセサリー作りのワークショップが出来ます」などの先生やインストラクター、参加型の形式にしています。
たまプラ・コネクトマーケティング担当の藤本孝さん、辺見真智子さん、広報担当の遠藤聖子さんはたまコネについて、「スキルを活かすということは、家事代行業の様なサービスや困っている人を助けるものではなく、『好きなことを勝手にやるので値段をつけてください』というイメージです。スキルがないと考える人であっても、知識や技術の初歩を教えることが出来るなど、絞りだせば、誰でも何かがあります。マニアックなことが引っ掛かる人もいます。地域課題に対してまじめに捉えることや、義務感にとらわれて行動するだけでは疲れてしまいます。自分の行いたいことをやる、それが地域の為になればよいと考えています。他の地域でもスキルのオーディションやアプリケーションの仕組みが広がり、繋がっていけば。」と話しています。
今後はトライアルの結果をフィードバックし、バージョンアップを図っていく予定とのことです。
■ サービストライアル実施概要
1.対象 :神奈川県横浜市青葉区美しが丘周辺の住民
2.期間 :2016年2月22日~3月 (予定)
3.内容 :スキルを提供する人と依頼する人とのマッチングを行います。
本サービスの利用動向や評価を得ることで共助サービスの実現性を確かめます。