2016.02.21
横浜市南部を中心に、子育て支援をしているNPO法人「こまちぷらす」(森祐美子代表)は2月21日、ヨコハマ創造都市センター(横浜市中区本町6)で、ヤマト運輸株式会社神奈川主管支店(横浜市鶴見区安善町1)と協働で取り組む「ウェルカムベビープロジェクト」で産後間もない母達に贈る「地域発」のプレゼント選考会とワークショップを開催しました。赤ちゃん、子どもを含む約60人が参加し、13のサービス・商品が採択され、6月から親子の手元に届けられる予定です。
ウェルカムベビープロジェクトを推進する「こまちぷらす」と「ヤマト運輸」は、横浜市が2015年9月26日に実施した「ヨコハマ市民まち普請事業」による「企業マッチング」で出会いました。
こまちぷらす代表の森さんは、2014年11月8日から12月8日まで行われた「横浜市子ども・子育て支援事業計画素案に関するパブリックコメント」に寄せられた約2400件の声を生かし、これからの子育てについて語り合う「みんなで話そう横浜での子育て YY(ワイワイ)会議」のメンバーです。
森さんは、コメントのデータをもとに重ねた話し合いを通じて「母親たちの孤立感」を解消し、地域ぐるみで子育てを応援する空気を「見える化」することが重要だと感じたそうです。
そのかたちの1つとして、参考にしたのがフィンランドの子育て支援システム「ネウボラ」でした。ネウボラには、出産直後の家族に贈られる「育児パッケージ」があり、肌着やタオル、カバーオールやおもちゃなど約50点がおしゃれな箱に詰め合わせられています。
「こまちぷらす」では、この育児パッケージに込められた「赤ちゃんを地域で歓迎する」というメッセージを発信しようと、ヤマト運輸とともに地元商店会や企業に提案を重ねてきました。
さらに、健やかな子どもの育ちを願い、母親が子どもの着物に縫い付けた魔除けとなる刺繍「背守り」をパッケージに入れようと、こまちカフェでは、育児中の母親を含む20代から60代までの女性たち定期的に「背守り」づくりを続けています。
今回の選考会で選ばれたプレゼントはモノだけでななく「コンサートリーディング」や『宅配クリーニングチケット」など「サービス提供」が多いことも特徴です。地元からは「とつか宿ほのぼの商店会」「とつか宿駅前商店会」有志による「声かけチケット」「割引チケット」など、ちょっとしたふれあいのきっかけ作りができる「贈り物」が提供されています。
選考会直後には、NPO法人ファザーリング・ジャパン理事の東浩司さんの進行で「ママたちが本当に欲しい!と思える商品/サービスを一緒に考えよう!ワークショップ」が行われ、企業、NPO、、大学、行政の垣根を超えた対話の場で、さまざまなアイデアが出されました。
森さんは「ウェルカムベビープロジェクトの目的は、商品を届けることに終わるのではなく、地域で子育ての課題を共有し、それぞれの生活のなかで何ができるかを知恵を出し合い、みんなで子育てするまちを実現すること。その輪を広げていきたい」と話しています。
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