2015.08.18
「オープンデータ」とは、誰もが自由に使えて再利用もでき、再配布できるようなデータのこと。政府や公的機関ではそれぞれが保持するデータは原則オープンとして積極的な公開が進められ、各自治体では、オープンデータを活用したビジネスの立ち上げや地域活性化が目指されています。
そのような状況の中、横浜市で、行政、地域金融機関、企業の協働によるオープンデータを利活用した実証実験がはじまります。
オープンデータの活用により地域課題の解決や地域経済の活性化を実現していくための「オープンイノベーション・プロジェクト」の1つであるこの実証実験は「ダブルケア(育児と介護の同時進行)」という新たな社会現象によってもたらされる課題の解決を目指したもので、 全国でも初めての試みです。
横浜市は平成 26 年8月から「地元金融機関と連携した中小企業の経営・創業支援プロジェクト」として地域との共存共栄を使命とする横浜信用金庫、日本ユニシス株式会社とオープンデータなど行政情報の民間における利活用による地域経済の活性化に向け検討を進めてきました。
子育てと、親や親族の介護や世話を同時にしなければならない「ダブルケア」。今後の超高齢化や 30~40 歳代の人口減、晩産化にともない、ますます増加することが予想されます。現在、直面した人が働き続けることが困難になるなど様々な社会的課題が発生し、複合的な負担を抱えていること、また、従来の子育て支援・高齢者介護サービスを別々の対象とする考え方では十分に対応できないことが、横浜国立大学アジア経済社会研究セ
本プロジェクトは、このような「ダブルケア」の負担を抱える市民に対して、サービスを提供する創業希望者やNPO法人、社会福祉法人、地域企業などの事業者をサポートすることを目的としています。具体的には、横浜信用金庫が、介護・保育・家事代行の事業者に対して、横浜市が提供するオープンデータ等を元にした情報をタブレット端末を活用して情報提供します。また、事業者に対し、横浜信用金庫のもつ経営相談や事業支援のノウハウの提供も行い、市域のダブルケア産業の育成を支援します。
今後は8月から10月に事業者のニーズやダブルケアの現況についての把握をし、10月から11月下旬でサービス需要予測・データ表現を検討して、事業者支援ポータルを構築。最終的に12月から2月で現場における実証実験 を進める予定となっています。
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