ローカルグッドニュース

育児と介護の同時負担を地域で支えたい

女性の結婚年齢・出産年齢が、年々高くなっていることにともない、同時期に「育児と(親の)介護」をこなす「ダブルケア」。高齢化が進行する今後、ますますこうした状況は拡大していくことが予想されます。

LOCAL GOOD YOKOHAMAでは5月1日、このダブルケアの負担を少しでも軽減するために、ダブルケア経験者の声を集めた当事者に役立つ「ハンドブック」制作と地域の福祉サービスやカウンセリングマインドについて学び、サポートしあえる「人」を育てる講座づくり実現する新たなクラウドファンディングプロジェクト「ダブルケアサポート横浜」が始まりました。6月9日までの40日間で、68万円を集めるため、プロジェクトメンバーたちは、さまざまな手法で支援を呼びかけていきます。

また、この日、スタートを記念し、キックオフイベント「港南区から始まる〜ダブルケア実態調査&ダブルケアラーに寄り添うサポーターをつくろうプロジェクトキックオフイベント」をウィリング横浜(横浜市 港南区上大岡西1)で、開催し約30人が参加しました。

イベントでは、冒頭、「ダブルケア」という言葉をつくった横浜国立大学准教授の相馬直子さんが、2012年-2014年にかけ、主に団塊ジュニア世代(1970-1975年生まれ)の母親を対象に実施した「東アジアにおける介護と育児のダブルケア負担に関するケアレジーム比較分析」の調査から、当事者ニーズの分析結果を紹介しました。

相馬さんは、緊急時に利用できる保育サービスの充実や、現状は縦割り対応となっている子育て・介護支援の連携などのニーズのうち地域で始められることとして「当事者がつながり、思いや悩みを共有できる寄り添い型の場づくり」を強調しました。

続いて、横浜国大の調査で、対象となる母親たちのインタビュー・アンケートを手がけたNPO法人シャーロック・ホームズ理事長の東恵子さんが、「介護のことを友人の誰にも言えなかった。共有できる場があって救われた」という言葉を引いて、インタビュー調査や座談会での母親たちの様子を紹介しました。

さらに、今回のクラウドファンディングプロジェクトの提案者である植木美子(うえき・よしこ)さんは、突然親が要介護状態になって対応に追われる中、子育てにも余裕がなくなり「親にも子どもにも、充分にかかわれない罪悪感に苦しんだ経験など、当事者でないと共感できないことがあります。専門家ではない、当事者だからこそ力になれる」と、ダブルケアラーによる支え合いの仕組みの必要性を訴えました。

約15年にわたって、港南区日限山で有償ボランティアサービス「さわやか港南」を運営している川辺裕子さんは「地域で地域を支え合う仕組みがなければ、これからの社会は成り立ちません。ダブルケアというこれまで目に見えなかった問題を解決していこうと、ここ横浜・港南区から当事者によって1つの動きが出てきたことを誇りに思っています。ぜひ、寄付文化の必要性も訴えながらこの事業を実現していきましょう」と、参加者に支援を呼びかけた。

LOCAL GOOD YOKOHAMA「ダブルケアサポート横浜」プロジェクトの支援ページはこちら。
https://cf.yokohama.localgood.jp/project/wcare

(会員登録後、クレジットカードによる決済が可能になります)。銀行振込・郵便口座振込による寄付の問い合わせは メール localgood@yokohamalab.jp ないしは、電話045(664)9009=土日祝日を除く平日の午前9時〜午後9時=まで。

また、合わせて横浜国大相馬研究室ではダブルケアについて、現在、ウェブアンケートを実施しています。ウェブアンケートへのリンクはこちら。
http://double-care.com/2015/05/01/post446

ライター紹介

「LOCAL GOOD YOKOHAMA」は、 サービス、 モノ、 カネ、 ヒト、 情報の循環をつくっていくことを目指し、インターネット上の場と、インターネットを超えた地域の現場両面から、地域をよくする活動「地域のGOOD=ステキないいコト」に市民、企業が参加するきっかけをつくっていきます。活動に加わり、メンバーとして地域に関わっていくローカルグッドサポーター、プロボノを募集しています。

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