「地域循環型経済で実現する脱炭素社会」
昨年の10月、国会の所信表明演説において、菅義偉総理大臣は「2050年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことを宣言しました。この宣言によって、わが国でも急速に官民の多様な主体により「脱炭素社会」の実現に向けた取組が始まっています。
「脱炭素社会」は、一般に太陽光発電などの再エネ・省エネとセットで語られますが、翻って、EUでは、この「脱炭素社会」を達成するための切り札として、サーキュラーエコノミーという考え方が勃興し、地域に根差した経済の仕組みとして普及しつつあります。サーキュラーエコノミーとは、循環型経済とも呼ばれ、これまで「廃棄」されていたモノや未使用の空間などを富の源泉である「資源」として捉え、経済循環の仕組みに積極的に取り込んでいくことを中心に据える経済活動です。
この6月の横浜市議会において、全国で初めて制定された「横浜市脱炭素社会の形成推進に関する条例」においても、「地域循環型経済(サーキュラーエコノミー)の推進」は、「再エネ・省エネの推進」と共に、横浜において脱炭素社会を形成するための車の両輪となっています。
今回のセミナーでは、横浜における地域循環型経済の現実的な可能性を、廃棄物の有効活用によって環境と経済の良き循環を生み出す取組、土にこだわり、休耕地をオリーブの実る豊穣の地へと変える新しい農業の展開、農・福・商・教・工連携により持続可能な特産品の開発など先進的な取組事例から探り、大都市・横浜ならではの地域循環型経済を公民連携によって、大きなうねりとしていくための機会とするものです。
参加費:無料
主催:一般社団法人横浜資産研究開発機構
一般社団法人YOKOHAMAリビングラボサポートオフィス
共催:おたがいハマ
▽内容
1)基調提言
「世界のサーキュラーエコノミーと横浜のサーキュラーエコノミー」
・加藤 佑(ハーチ株式会社 代表取締役) 20分
https://harch.jp/
③循環型共生社会に向けた農福商連携 60分
・「助け合いシェアご飯プロジェクト」(青葉区)の取り組みから
・「SDGs横浜金澤リビングラボ」(金沢区)の取り組みから
・「瀬谷養蜂リビングラボ」(瀬谷区)の取り組みから
・「さかえリビングラボ」(栄区)の取り組みから
④総括コメント
・池島祥文(大学院国際社会科学研究院 准教授) 10分
3)フリーデスカッション
※ 本フォーラムは、一般社団法人YOKOHAMAリビングラボサポートオフィスが、NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ、横浜市との3者協定により2020年5月から展開している「おたがいハマ」プロジェクトの「おたがいハマ セミナー」として実施します。