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大川印刷が「おくすり手帳普及プロジェクト」

横浜で明治14年に創業した老舗の印刷会社「大川印刷」(横浜市戸塚区上矢部町2053)が、「おくすり手帳普及プロジェクト」に取り組んでいる。

おくすり手帳とは、薬の服用履歴や、既往症、アレルギーなど、医療関係者に必要な情報を記載する手帳。医師・歯科医師や薬剤師が、患者がどのような薬をどのくらいの期間使っているのかを確認するために使用する。おくすり手帳を使うことで、患者には、飲んでいる薬の情報を伝えられ安全に処方を受けることが可能になり、医療関係者は患者の状態を把握することができ、飲み合わせによる副作用を防止・重複投与を防ぐことができる。

印刷同プロジェクトは、同社でインターンをしていた高知大学の学生の中内晴香さんが、「多くの方々におくすり手帳の大切さを伝え生活の安心・安全をサポートしたい」という思いで、より使いやすい「横浜発のオリジナルおくすり手帳」をつくろうとはじめた。

おくすり手帳は、1993年に皮膚病の薬と抗がん剤の飲み合わせから多数の死者が出たソリブジン薬害事件がきっかけとなって開発され、1995年の阪神・淡路大震災で必要性が認識され急速に普及した。2011年の東日本大震災ではおくすり手帳の服薬情報が医療支援活動をサポートする重要な役割を果たしたという。2012年4月1日からおくすり手帳による服薬指導と薬歴管理が義務化された。

11047216_671872826268672_1369313080_nプロジェクトでは、港南区を中心に横浜市南部に12店舗展開しているサン薬局の協力を得て、横浜の地域ケアプラザやドリームハイツ周辺の高齢者の方々や医療関係者など約150人にヒヤリングをして、「求められるおくすり手帳」の機能を検討した。

また、プロジェクトを推進する上で必要となる、おくすり手帳の開発費や印刷費、イベント運営費、ポスター製作費などの費用は、クラウドファンディング「FAAVO横浜」を使って調達。41人の支援により259,000円が集まった。

カバー付き現在、同プロジェクトでは、外国人向けの多言語化や高齢者向けの手帳づくりに取り組んでいる。多言語版は、まず「やさしい日本語版」と「中国語版」を作成している。高齢者向けのおくすり手帳には、透明のカバーをつけ、診察券、保険証、高齢受給者証を入れられるポケットをつけた。また、色覚障がい者や白内障の方々にも見やすく文字の色なども工夫したほか、環境にやさしいインキと紙を使用している。今後、高齢者用のおくすり手帳は、サン薬局在宅薬物治療支援薬剤師の奈良健さんと、東京大学大学院薬学系研究科医薬政策学特任助教の五十嵐中さんの協力を得て、モニタリング調査を実施する。多言語版は横浜市内のクリニックや診療所で配布を検討している。

この「おくすり手帳 普及プロジェクト」の中間報告会が、mass×mass関内フューチャーセンター(横浜市中区北仲通3)で3月17日に開催される。

当日は、大川印刷営業部の荒井由梨さんと同社でインターン活動をした中内晴香さんによるプロジェクトの説明の他、クラウドファンディングについての説明や、サン薬局の奈良健さんと東京大学大学院の五十嵐中さんをゲストに招いた講演、おくすり手帳の多言語化の試みの紹介などを行う。開催時間は18時〜20時30分。参加費無料。

http://www.ohkawa-inc.co.jp/news/info.html

 

 

お薬手帳

ライター紹介

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