ローカルグッドニュース

#おたがいハマ トーク vol.6 横浜市金沢区発、産官学の協働が生み出すイノベーターズコミュニティ【♯おたがいハマ イベントレポート】

新型コロナに向き合う地域密着型たすけあいプラットフォーム#おたがいハマでは、
横浜の市民や企業、大学、行政の連携を通じて地域を支える取り組みに力を入れています。

その活動の一つとして、#おたがいハマでは平日12時15分から30分間、YouTubeライブ、Facebookライブ、おたがいハマトークHPでトークライブの生配信を行っています。今回は、5月6日に行われた「#おたがいハマ トークvol.6」のレポートをお届けします。当日のライブでは、SDGs横浜金澤リビングラボの活動現場からの中継も行われました。

登壇者

▽杉浦裕樹(すぎうら・ひろき)さん
NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ代表理事

▽奥井 奈都美(おくい・なつみ)さん
アマンダリーナ合同会社代表

▽今村 美幸(いまむら・よしゆき)さん
SDGs横浜金澤リビングラボ

▽関口昌幸(せきぐち・まさゆき)さん
横浜市政策局共創推進室

▽平野 健太郎(ひらの・けんたろう)さん
八景市場 フードコミュニケーター

おたがいハマトークの様子

杉浦さん「本日の#おたがいハマトークでは、SDGs横浜金澤リビングラボの活動に焦点を当ててお話をします。それではまず初めに、同リビングラボ代表の今村美幸さんに自己紹介をいただきます。」

今村さん「私はちょうど2年前に横浜市金沢区、金沢八景駅の土地区画整理事業の官僚とともに、地域の課題解決のために産官学が連携するプラットフォームであるSDGs横浜金澤リビングラボを立ち上げました。」

杉浦さん「本日、今村さんはそのSDGs横浜金澤リビングラボの活動拠点から中継で参加して下っています。」

今村さん「ここは金沢区の釜利谷東にある八景市場で、地域と人を食でつなげるアパートメント、というコンセプトを持って運営している場所です。」

杉浦さん「それでは、今村さんの取り組んでいるSDGs横浜金澤リビングラボの活動について教えてください。」

今村さん「この金沢地区は観光でも有名な街ですが、少子高齢化による人口減少の時代を迎えており、家業や地域全体の担い手が徐々に不足してきています。地元の企業の方々が連携しながら共創の場を持ち、地域の課題解決に向けて取り組んでいるところです。」

今村美幸さん

 

今村さん「取り組みの一例として、地元の産品作りによる地域観光まちづくりがあります。市民参加型のイベントを通じて、栽培した食材を原材料に使用し新しい地域産品をつくる『金澤八味』のプロジェクトを行っています。金澤八味は、金沢八景という地名にちなんで、一般の七味にもう一味加えた8つの素材をブレンドして作る調味料です。」

杉浦さん「それは面白い取り組みですね。SDGs横浜金澤リビングラボでは、イベントの開催にも力を入れているそうです。」

今村さん「地域の課題解決に向けたまちづくりを語り合える機会と場を提供するため、金沢八景の駅前の空間を使ったイベントに地域のクリエイターの方々をお招きして、地域おこしの活動を行なっています。その中で、参加者の方々からも様々なアイデアが出てきます。例えば、食のエンターテインメントと称して、フードロス削減という課題に焦点をあてたイベントを開催しました。」

杉浦さん「そのイベントの一つが『サルベージパーティー』というものですね。これは、どんなイベントなのですか。」

今村さん「サルベージパーティーでは、家庭で余っている食材をこの八景市場に持ち寄って、それを料理が得意な方々に調理していただきます。子どもたちも含めてみんなで食事を共にするなかで、フードロスの削減に貢献しながらそれについてみんなで考えを深めようという趣旨です。」

杉浦さん「もう一つのプロジェクトである『市民参加による広域連携まちづくり』というのはどんな企画ですか。」

今村さん「この金沢区は、横浜市の中で最も南のエリアです。お隣の三浦半島と連携をしながら、それぞれの地域産品や収穫した野菜などを販売するマルシェを開催し、販売活動を通して経済を循環させていく仕組みを広域で作ろうと取り組んでいます。過去には、三浦半島循環型社会実現のためのイベント開催をお手伝いさせていただいたこともあります。」

杉浦さん「これらのイベントは、異なる分野の人々が関わっているのですか。」

今村さん「地域で旅館を経営されている方や、小学校の先生、大学の先生、学生、さらに行政の方々にも加わっていただきながら、皆さんそれぞれのスキルを組み合わせて新しいものを生み出しています。」

杉浦さん「広域連携ということで、それ以外にも取り組みに参加している地域や団体はありますか。」

今村さん「少子高齢化を迎えるなかで、関係人口を生み出していこうという動きがあります。これまでには、秋田県の湯沢市の方々と連携しながらフューチャーセッションを開催しました。また現在はパラレルキャリア推進の流れで、金沢区の街づくりに携わっていただく方を増やしていこうと励んでいるところです。」

杉浦さん「素敵な取り組みですね。さて、今日は芝シーサイドファームの一角にあるアマンダリーナファームより、奥井さんと中継がつながっています。」

奥井奈都美さん

奥井さん「アマンダリーナファームは、もともと土地を耕していた方がご高齢のためにその管理が難しくなっていた遊休地を利用したファームです。昨年にはこの土地を有効活用するため、唐辛子の栽培を行って、それを金澤八味の原料にしました。」

杉浦さん「金澤八味は地元産品とのことですが、どのような特徴があるのですか。」

奥井さん「SDGs横浜金澤リビングラボの街おこしを目的とした地域産品プロジェクト、というコンセプトから生まれたのがこの金澤八味です。大きな特徴として、8つの素材の中の5つが地元金沢区産という点が挙げられます。まず、唐辛子はアマンダリーナファームと瀬ヶ崎小学校で栽培されています。そして、陳皮は芝シーサイドファームのみかんの皮を乾燥させて作っています。それから、しいたけ粉は地元釜利谷東の永島農園産、こんぶ粉は金沢漁港でブルーカーボンを目的として作られている文庫のこんぶ、最後にしそは同じく瀬ヶ崎小学校で栽培されています。」

杉浦さん「地元の小学生もプロジェクトに参加しているんですね。」

奥井さん「瀬ヶ崎小学校の2019年度6年2組のみなさんがお手伝いしてくださいました。総合の授業の時間を使って、唐辛子の栽培から八味を入れる容器のラベルデザインや販売までご協力いただきました。2月に金沢八景駅前で児童の皆さんが販売会を実施したときには、なんと2時間で300個という記録的な数の売り上げでした。」

杉浦さん「とても人気なのですね。私たちがこれから金澤八味を購入したいという場合には、どのように入手できますか。」

奥井さん「現在は、アマンダリーナファームに約30本*ほど在庫があります。一つ16g入りで500円です。」(*在庫数は#おたがいハマトークイベント開催時のもの)

左から、杉浦さんと関口さん

杉浦さん「続いて八景市場から、横浜市政策局共創推進室の関口さんと中継がつながっています。横浜市政策局共創推進室は、横浜コミュニティデザインラボ及び、YOKOHAMA リビングラボサポートオフィスと三者協定を結びました。そして、関口さんは行政の立場からこの提携の窓口役として携わっています。」

関口さん「この連携は、行政として横浜市が持っているデータや情報をオープンに提供し、新型コロナウイルスを地域として乗り越えていくための支援を行うことが目的です。」

杉浦さん「今日は、SDGs横浜金澤リビングラボの活動に焦点を当てていますが、特に金沢の皆さまとの協働ではどのような取り組みが行われていますか。」

関口さん「今はコロナ禍で、食と農のあり方を問い直す機会だと感じています。SDGs横浜金澤リビングラボは、まさに地域にとっての食と農の拠点であることを目指して活動をしており、厳しい状況下でもそれを乗り越えようと様々な形で努力をしている地元の皆さまを応援したい、という思いで発足しました。」

杉浦さん「それでは、その活動拠点の一つでもある八景市場のフードコーディネーター平野健太郎さんに、具体的な取り組みについてお伺いします。」

平野健太郎さん

関口さん「この連携は、行政として横浜市が持っているデータや情報をオープンに提供し、新型コロナウイルスを地域として乗り越えていくための支援を行うことが目的です。」

杉浦さん「今日は、SDGs横浜金澤リビングラボの活動に焦点を当てていますが、特に金沢の皆さまとの協働ではどのような取り組みが行われていますか。」

関口さん「今はコロナ禍で、食と農のあり方を問い直す機会だと感じています。SDGs横浜金澤リビングラボは、まさに地域にとっての食と農の拠点であることを目指して活動をしており、厳しい状況下でもそれを乗り越えようと様々な形で努力をしている地元の皆さまを応援したい、という思いで発足しました。」

杉浦さん「それでは、その活動拠点の一つでもある八景市場のフードコーディネーター平野健太郎さんに、具体的な取り組みについてお伺いします。」

編集後記

金澤八味のプロジェクトは、様々な立場の人々がプロジェクトへの参加を通してつながり合うことができると同時に、八味の販売によって経済的な循環も生み出す地産地消型の取り組みです。今年度はコロナ禍という未曾有の状況ですが、作物の豊作と八味の好評を願って今後も取り組みを見守り続けたいですね。

SDGs金澤リビングラボ Facebookページ
【YouTube動画】 5/6「#おたがいハマ トーク vol.6」SDGs横浜金澤リビングラボ
【関連記事】新型コロナウイルスに向き合う産官学⺠の共創プラットフォーム を横浜市として支援します。(横浜市記者発表資料)

 

本記事は、横浜のサーキュラーエコノミー推進メディアプラットフォーム「Circular Yokohama」からの転載記事となります。

ライター紹介

LOCAL GOOD YOKOHAMAは、まちでコトをつくりたい、人とつながりたい、課題を解決したいと考えている市民のみなさんのICTプラットフォームコミュニティ。みんなが情報やコミュニケーションでつながり、人が集まることで何かがはじまる場をつくり、コミュニティや活動がこれからも続くキッカケをデザインします。まちの課題や問いに対して「自分ごと」として新たな一歩を踏み出し、まちの未来をより良くするアクションを 「LOCAL GOOD」と名づけました。 さまざまな地域課題に向き合う「ローカルグッドプレイヤー」とともに、共に考え、語り、取材をすることは、新たな視点や経験を得る貴重な体験です。取組を知り、現場でつながることは、おたがいの働く、学ぶ、暮らすを変えてゆくためのアイデアやアクションを生むためのイノベーションのヒントになります。地域のプレイヤーが悩み、チャレンジする現場に足を運び、声に耳を傾け、みなさんの得意や関心に併せた役割を見つけてください。自らを知る、変えるチャンスを提供します。誰もが参加して応援できるローカルグッドサポーターが、はじまっています。 https://yokohama.localgood.jp/about/ LOCAL GOOD YOKOHAMA 編集部へのお問い合わせやご意見、取材希望や情報提供はこちらにお願いいたします。 localgood@yokohamalab.jp 

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