2015.02.01
特定の社会目標などを達成するために、人が企てる連続したアクション(事業)を「プログラム」と呼びます。地域社会では、住み暮らす地区をよりよい方向に変えようと、こうしたプログラムがさまざまな主体によって、いくつも実践・施行されています。
横浜市立大学(横浜市金沢区瀬戸)が実施している「教員地域貢献活動支援事業」の一環として、LOCAL GOOD YOKOHAMA(NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ)は、同大学影山摩子弥教授の研究室と協働で、こうした社会的なプログラムを実践している人達に対するボランタリーな「インタビュアー」人材育成講座を2月3日から開講します。(全4回)。
特に、NPO法人のリーダーや社会起業家、先駆的な活動を続ける「まちのプレイヤー」が起業した意図や、それぞれが考え、実践している独自の「プログラム」がどのようなものなのかについて、学生や若手社会人などのみなさんが、「すじみち」立てて聞くことができる「メソッド」を用意しました。
それが「ロジックモデル」といわれる下記のような「見取り図」です。
投入資源(インプット)
→活動(アクティビティ)
→結果(アウトプット)
→成果(アウトカム)
→インパクト(制度的・社会的変化)
このような見取り図を描くことが、社会的な事業をする人たちにとって、なぜ必要なのか。どのような効果を団体にもたらすのか。どのようにしてつくるのか−。今回の講座では、こうした基本事項を学びながら「ロジックモデル」という手法を知って、実際に地域の団体にインタビューをして、事業をまとめていきます。
欧米の財団などでは、助成金を出す際に作成を強く勧めているほか、今後、社会的な事業の実践を目指す方々にとっては欠かせないフレームワークとなりつつある「ロジックモデル」。ぜひ、参加して「聞く・分析する・書く」スキルを学んでください!
ロジックモデルをつくることができると…
◯新しい事業を組み立てるときに、目標達成のために最善のプランを考えるためのツールになります。
◯必要な「地域資源・人材・資金」は何か、クリアになり、資源調達のときに説得力が増します。
◯事業のサイクルを可視化、達成度をチェックして、プランの改善や見直しをするツールになります。
◯自分たちの活動を自己評価し、説明することが出来ます。
「3回の座学の講義」と「1回の取材・インタビュー体験」「まとめのワークショップ」の3つのパートからなる連続講座です。講座の講師は、最近注目を集めているSROI(Social Return On Investment:社会的投資収益率、社会的費用対効果)指標を使い、ソーシャルビジネスや社会活動が算出する価値や事業を評価する活動の研究、教育、実践を行うSROIネットワークジャパン代表理事の伊藤健さんです。
ケーススタディーでPDCAモデルとロジックモデルを知り、その有効性と限界について学びます。
http://on.fb.me/1ymQNTg
ロジックモデルのケーススタディーとグループワークで社会課題を構成するステークホルダー・モデルを学びます。
http://on.fb.me/156TRbY
想定したロジックモデルが、問題解決に寄与するか検討を行い、既存の事業とのギャップを検討します。
ロジックモデルにもとづいて、誰にどのようなインタビューを行う必要があるか、またどこからどのようなデータを入手する必要があるかについて、ケーススタディーで考えます。
http://on.fb.me/1B5BgL3
第3回の講義終了後に、関心のあるテーマに関する活動を行う団体を選んでいただき、実際に地域で活動する団体へのインタビュー取材に行きます。取材先の選定、取材日程の調整は事務局がサポートします(取材交通費支給)。
インタビューを行った結果、最終化されたロジックモデルを全体で共有、グループごとに発表を行い、ディスカッションを行います。講座修了後は、聞いて、書いて伝えることで一緒に横浜の地域課題を解決していきましょう!
http://www.sroi-japan.org/
大学在学中にNPO活動に関わり、台湾へ留学。卒業後、日系メーカー勤務を経て、米国でMBAを取得後にGE Internationalに入社。2005年よりソーシャルベンチャー・パートナーズ東京へパートナーとして参加。2006年より2008年までディレクター。2008年よりNPO法人ISL社会イノベーションセンター統括ディレクターとして、社会起業家の支援育成プログラム運営に携わる。2007年より慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。2010年11月より慶應義塾大学政策・メディア研究科 特別研究助教。
社会課題の解決にかかわる、教育、環境、福祉等の社会的な活動については、その定量的な評価は難しいとされてきました。それがどれだけ社会に対して効用があり、社会課題の解決に貢献したかについては、社会の質的な変革に資するものであり、量的な評価にはそぐわないという見方も根強く存在します。
しかしながら、社会課題が複雑化し、公的なリソースがますます逼迫する現代社会においては、限られたリソースを有効活用し、効果的・効率的に社会課題の解決に取り組むことが喫緊の課題となっています。
このような状況下、社会課題解決に取り組む諸活動の生産性を定量的に測り、その効果的な実践の基礎とする必要性に迫られています。
SROIネットワークジャパンは、SROI(Social Return on Investment:社会的投資収益率)に代表される定量的な社会的インパクトの評価手法が、これらの期待に応え、社会的インパクトの定量評価という課題に一つの道筋を提供するものと考え、グローバルな動きと連携し、これら手法の研究・教育・実践を通じて社会課題の加速度的な解決に貢献しようとするものです。
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フォームから必要事項を入力の上、お申込みください。
http://bit.ly/1yfxE8V
*Facebookでの「参加する」ボタンだけではお申し込みになりません。必ず、上記フォームよりお申し込みください。
FBイベントページはこちら▽
https://www.facebook.com/events/803046456411353/
LOCAL GOOD YOKOHAMA事務局
045-664-9009(担当:サハシ)
本講座は、横浜市立大学「平成26年度教員地域貢献活動支援事業(恊働型)」の「地域課題解決指標開発とロジックモデル学生ファシリテーター育成による地域課題収集システムの構築 」の一環です。
LOCAL GOOD YOKOHAMAは、まちでコトをつくりたい、人とつながりたい、課題を解決したいと考えている市民のみなさんのICTプラットフォームコミュニティ。みんなが情報やコミュニケーションでつながり、人が集まることで何かがはじまる場をつくり、コミュニティや活動がこれからも続くキッカケをデザインします。まちの課題や問いに対して「自分ごと」として新たな一歩を踏み出し、まちの未来をより良くするアクションを 「LOCAL GOOD」と名づけました。 さまざまな地域課題に向き合う「ローカルグッドプレイヤー」とともに、共に考え、語り、取材をすることは、新たな視点や経験を得る貴重な体験です。取組を知り、現場でつながることは、おたがいの働く、学ぶ、暮らすを変えてゆくためのアイデアやアクションを生むためのイノベーションのヒントになります。地域のプレイヤーが悩み、チャレンジする現場に足を運び、声に耳を傾け、みなさんの得意や関心に併せた役割を見つけてください。自らを知る、変えるチャンスを提供します。誰もが参加して応援できるローカルグッドサポーターが、はじまっています。 https://yokohama.localgood.jp/about/ LOCAL GOOD YOKOHAMA 編集部へのお問い合わせやご意見、取材希望や情報提供はこちらにお願いいたします。 localgood@yokohamalab.jp