2014.09.04
発展途上国の「生活の質」を向上させるデザインを紹介する企画展「世界に捧げるデザインの力」展が7日まで、神奈川県立地球市民かながわプラザ(通称・あーすぷらざ、横浜市栄区小菅ヶ谷1)で開催されています。6日14時から関連企画として,マラリア撲滅のために立ち上がった2人の母の姿を描く映画「MARY AND MARTHA(マリー&マーサ)」が上映されます。
この企画展では、貧困や飢餓、感染症のまん延、エネルギー源からの疎外や児童労働など、途上国の人たちが生活するうえで直面する「課題」を、デザインの力による改善・解決を目指した約40点の「プロダクト」(もの)が展示されています。
この展示は、「あーすぷらざ」指定管理に携わる「公益社団法人青年海外協力協会」(JOCA)が企画し、株式会社グランマ(東京都渋谷区)が協力しています。JOCAは、青年海外協力隊経験者で構成されており、「あーすぷらざ」で働く職員のほとんどが、途上国の人たちとともに暮らしてきた経験を持っています。
このため、夏休みをはさんだ開催中に訪れる日本の子ども達にわかりやすく、体験を交えながら遠い国の課題を身近に感じてもらえるようなこの「デザイン展」を企画しました。
展示されたプロダクトは約40点。いずれも2010年、グランマが運営に中心的にかかわり、東京で開催された「世界を変えるデザイン展」で展示されたものなどを活用しています。
例えば、ケニア、ルワンダ、エチオピアなどアフリカ諸国で使われている「Q drum」。大量の水を運搬できる「筒型」のタンクは、真ん中の穴の部分にロープなどを通せば、地面を転がして移動が可能で、子どもでも1度に50リットルが運べる構造になっています。
頭上に容器を載せて運ぶ「水汲み」に時間を取られ、学校に行けなかった子どもたちに余裕が生まれ、就学率の向上につながりつつあります。
また、太陽光充電式の照明器具「d-light」は、エネルギー調達コストがかからないため、電灯を設置することができなかった村落や家などでも使いやすくなっています。
6日に行われる映画会は、さまざまな生活課題の改良が必要な途上国の重要な課題である「衛生・感染症対策」をテーマにしています。「ボーイズ・ドント・クライ」「ミリオンダラー・ベイビー」で2度のアカデミー主演女優賞を獲得している女優・ヒラリー・スワンクが主演する「メアリー&マーサ」は、「マラリア」撲滅に立ち上がった女性をテーマにした作品です。
マラリアは、蚊が媒介する「マラリア原虫」によって引き起こされる感染症で、死者数は100-150万人に上るといわれています。映画では、最も発生が多い地域の1つであるアフリカでの悲劇から、病のまん延と戦う女性達の姿が描かれています。
企画展と映画鑑賞はともに無料。開会13時30分、上映は14時〜15時30分まで。申し込みはあーすぷらざウェブサイトから。
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