【2016年度横浜市経済局 消費生活協働促進事業/「地域を知る」「エシカルを知る」ソーシャルな消費者養成講座】
日々の暮らしの中で、社会や環境に配慮しようとする考えや、その考えを取り入れた商品を「エシカル」といいます。「エシカル」とは「倫理」のことです。自分の使うものが、どのような方法で、誰によって作られているのか知ったうえで選びたい。日常のなかで、「エシカルなモノ選び」をしていきたい、という方が増えています。横浜市内の各種団体との協働で、食育・地産地消、環境保全、リサイクル、フェアトレードなどをテーマにした、講座やセミナーを実施します。
セミナーとしては最終回となる第5回は、ふだん消費者が入れない「横浜市中央卸売市場」(神奈川区)の視察と野菜の流通から、わたしたちの消費のあり方を考えます。横浜中央卸売市場は日本国内で三番目、東日本で初となる中央卸売市場として1931年(昭和6年)に開場しました。以来85年に渡って水産物・青果物の流通の中心として横浜市民の食を支えています。2015年度の市場統計によると、青果物の取扱量は約39万6,205トン、取扱金額は約1,048億469万円となっています。
今回の「エシカル消費講座」は、この市場で、1941年から青果物卸売を手がける「藤岡食品」3代目・藤岡輝好さんが講師です。藤岡さんは、特に横浜・神奈川県産の野菜の流通に力を入れています。また、2005年からは、生産者と流通中間業者と消費者のつながりを強め、青果物についての知識を深める「よこはま青果塾」を仲間とともに立ち上げ、現在も活動を続けています。また、横浜市が認定する地産地消消費の推進役「はまふうどコンシェルジェ」として、市民・飲食店主ら多様なメンバーとコラボレーションしたイベントなども企画しています。
今回の講座では、横浜市中央卸売市場を見学し、青果物流通の現状について知識を深めた後、藤岡さんを講師に、私たちがふだん食べる野菜の流通、横浜で生産される野菜の種類や生産量、生産者の思い、横浜・神奈川の野菜を私たち消費者が選ぶ意義などについて「野菜のプロ」の目を通して語っていただきます。
▽エシカルとは
人や社会、環境に配慮しようとする考え方やそのような商品、サービスを選ぼうとする行動のことを言います。
▽本講座の紹介
本講座は、「消費者市民社会の実現」に向けた市民向け講座です。消費者市民社会とは、消費者一人ひとりが人や環境に配慮した消費行動を積極的に行う社会のことを言います。例えば、日常生活で購入する商品が、どこで、どのように作られているかを考えて選択することがその一つです。講座の企画・運営は、NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボが担当。横浜市経済局と、横浜市市民協働条例にもとづく協働契約書を定めて実施しています。