公益社団法人横浜歴史資産調査会(通称 ヨコハマヘリテイジ 会長:宮村忠)は、来る平成31年3月20日(水)横浜市開港記念会館において、「ヨコハマヘリテイジ・セミナー2019~開港都市の町並み保存のダイナミズム~」と題した講演・シンポジウムを開催いたします。(詳細下記参照)
横浜は安政5年(1958)の日米修好通商条約締結の翌年に開港し、箱館(函館)、神戸、長崎、新潟とともに開港5都市と呼ばれています。現在では相互に「開港5都市景観まちづくり会議」を開催するなど、5都市間の文化交流を深めています。
開港5都市の中でも函館、神戸、長崎は、当時の外国人居留地を中心に西洋文化の香り高いエリアを「伝統的建造物群保存地区」と指定し、さらにその地区一帯が、国の「重要伝統的建造物群保存地区」(※)に選定され、優れた住環境を生み出しています。一方で横浜は、「歴史を生かしたまちづくり要綱」や文化財保護法を礎として都市景観や文化財として歴史的建造物を保存・活用しており成果を上げています。
本講演では、伝統的建造物群保存地区制度や歴史まちづくり法などに精通されておられる工学院大学理事長の後藤治先生から、それぞれの制度の効力や可能性等を学びます。
また、シンポジウムでは、函館・神戸・長崎の「国重要伝統的建造物群保存地区」にご尽力された当時の担当者の方々により、制度導入時のご体験を通じ、伝統的建造物群の保存・活用等に関して実践的なお話をして頂きます。さらに横浜からは、「歴史を生かしたまちづくり要綱」を始め、横浜の歴史的資産の保全に長く関わり、実績豊かな菅孝能さんにご登壇頂きます。
これを機に横浜山手に息づく西洋館をはじめとする伝統的建造物や周辺環境の将来に亘る保存・活用に向けて、みなさまと一緒に学び、考えてみたいと存じます。
是非ともご参加頂きたく、何卒よろしくお願い申し上げます。
●主催者挨拶
公益社団法人横浜歴史資産調査会 会長 宮村 忠
●基調講演 「インバウンド時代の開港都市と歴史文化遺産」
講師:後藤治 氏(工学院大学理事長・元文化庁文化財調査官)
●シンポジウム
パネリスト:
妹尾正白 氏(北海道教育大学キャリアセンター函館副センター長)
浜田有司 氏(神戸市住宅都市局歴史的建築物・空家空地対策担当部長)
柿森和年 氏(長崎の教会堂を世界遺産にする会事務局長)
菅 孝能 氏(株式会社山手総合計画研究所代表取締役)
コメンテイター:後藤 治 氏
コーディネータ:米山淳一(公益社団法人横浜歴史資産調査会 常務理事)
※国の「重要伝統的建造物群保存地区」に選定されている歴史的集落や町並みは全国で118地区あります。
なお、神奈川県にはありません。