インクルーシィブデザインの考え方に基づいて、横浜という都市全体をいかに再構築していくか?
1.趣旨
超高齢・人口減少社会を迎え、高齢者の方も、障害者の方も、子育て中の方も、外国の方も、誰もが生き生きと暮らし、楽しく訪れることのできるインクルーシィブデザインの考え方に基づいて、横浜という都市全体をいかに再構築していくかが、大きな課題となっています。
特に企業の研究・開発機関や、コンベンション・娯楽・商業施設、住宅の集積が進むインナーハーバー地区は、多様な居住者と就業者、そして来街者が共創することで、超高齢社会に相応しいインクルーシブな街の環境と、ダイバーシティを先導する新しいワークスタイルやライフスタイルを創発し、世界に向けて発信する可能性を持つエリアです。
今回の共創ラボでは、2020年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会を一つの目安にして、このインナーハーバー地区をダイバーシティ・インクルーシィブ・オープンイノベーションの視点から、多様な主体の連携により、どのように再生していくかということをテーマに官民の対話の場をつくり、フューチャーセッションや街歩きワークショップを展開します。
な今回の企画から、社会の課題解決プログラムのモデルケースが生まれ、継続的なつながりをつくっていくことを目標としています。
2.プログラム
(第1部)セッション:インクルーシィブデザインの発想で考える「インナーハーバー」
日時:午前10時~正午
場所:パナソニックリビングショウルーム 横浜 会議室
誰もが快適かつ安全に移動できるインナーハーバー地区を、公民連携によっていかに創るかをテーマにして、関係する事業者や住民、学生、行政職員などによるフューチャーセッションを開催します。
(第2部)ワークショップ:インナーハーバーを歩く
日時:午後2時~午後4時30分
場所:横浜駅構内及び周辺地区
ダイバーシティ・ユニバーサルデザイン・オープンイノベーションの視点から、インナーハーバーエリア(横浜駅周辺、新高島地区、ポートサイド地区)の街歩きを行います。
(第3部)セッション:世界のオープンイノベーション・プラットホームとしてのインナーハーバーの未来を構想する~2012年ロンドン五輪・パラリンピックのレガシーに学んで
日時:午後5時30分~午後8時
場所:情報科学専門学校8F大会議室(横浜市神奈川区鶴屋町2-17)
http://isc.iwasaki.ac.jp/school/access.html
1) 基調講演:イアン氏に英国におけるインクルーシブデザインの具体例等をお話しいただきます。
2) セッション:横浜国立大学大学院Y-GSA准教授の藤原徹平氏とグローバル・ディスアビリティ・イノベーション・ハブのオペレーション・ディレクターであるイアン・マッキノン氏との対談を軸に世界のオープンイノベーションのプラットホームとしてのインナーハーバーの可能性について、議論します。
*会場にNPO法人国際障害者スポーツ写真連絡協議会(パラフォト)による、リオパラリンピック、アジアパラ競技大会、冬季パラリンピック、横浜トライアスロン等の写真を展示します。
【ゲスト紹介】
イアン・マッキノン氏
(GDI-Hub オペレーション・ディレクター)
英国のクイーンエリザベス・オリンピック・パークを手がけるロンドンレガシー開発公社(LLDC)にてインクルーシブデザインを指揮。英国アクセスコンサルタント(NRAC)のメンバーとして、複合施設の基本計画、新旧建築物、製品から会場やライブイベントの運営面まで、幅広いプロジェクトに対して創造的かつ革新的なソリューションを案出し、インクルーシブデザインに関するアドバイスを提供している。
これまでの経験を踏まえ、現在は「‘人々’のための デザイン」に対する考え方やアプローチを、建築、都市、製品、サービス、デジタル、ファッション、グラフィックといったあらゆる分野のデザイナーとともに変えていくことを目指している。また、障害のある人々や高齢者のニーズを尊重し主流化することが、結果的にあらゆる人の生涯にわたる豊かな暮らしにつながることを強く提唱している。
【グローバル・ディスアビリティ・イノベーションハブ(GDI-Hub)】
2012 年ロンドンパラリンピック競技大会の主要なレガシープロジェクトの一つとして設立された。大学および文化機関の協働組織としてクイーン・エリザベス・オリンピック・パークを拠点に、地域コミュニティ、研究者、専門家、障害のある人々を結びつけ、ロンドン 2012 パラリンピック競技大会によって培われた経験と、障害に関する最先端の専門性を融合することで、さらなるイノベーション、共同デザイン、クリエイティブ・シンキングをグローバルに推進している。
〇参加者:ダイバーシティ・インクルーシブ・オープンイノベーション・インナーハーバーに関心を持つ市民、企業、学校関係者、行政職員等 計100名程度(各プログラムへの個別参加も可)
〇参加費:無料
〇申込:facebookイベントに「参加する」表明するか、localgood@yokohamalab.jp まで件名に「2/6共創ラボ参加希望」と書いて、本文に参加を希望するプログラムの番号を書いて送る。
◎facebookイベント: https://www.facebook.com/events/1110928075735697/
〇実施体制
主催:横浜市(政策局、市民局)、横浜国立大学地域連携推進機構「ローカル・ブランド・ラボ」
協力:駐日英国大使館、ブリティッシュ・カウンシル、情報科学専門学校、日本電信電話株式会社、パナソニック株式会社、LOCAL GOOD YOKOHAMA、横浜リハビリテーション専門学校、NPO法人国際障害者スポーツ写真連絡協議会(パラフォト)
【参考】
1)ブリティッシュ・カウンシルは、グローバル・ディスアビリティ・イノベーション・ハブ(Global Disability Innovation Hub, 以降GDI Hub)オペレーション・ディレクターの、イアン・マッキノン氏を日本に招きます。
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GDI Hub は、大学および文化機関の協働組織としてクイーン・エリザベス・オリンピック・パークを拠点に、地域コミュニティ、研究者、専門家、障害のある人々を結びつけ、ロンドン・パラリンピック競技大会によって培われた経験と、障害に関する最先端の専門性を融合することで、さらなるイノベーション、共同デザイン、クリエイティブ・シンキングをグローバルに推進しています。史上最大数の観客がスタジアムを訪れた2012年のロンドン五輪では、競技施設だけでなく、都市全体のバリアフリー化が促進されるとともに、市民のあいだでは多様でインクルーシブな社会についての意識が高まるなど、大会成功は英国の社会に大きな変化をもたらしました。そのロンドン・パラリンピック競技大会のレガシーのひとつとして設立されたのが、GDI Hubです。
▽フォーラム「パラリンピックレガシー:Global Disability Innovation Hub」 (ブリティッシュ・カウンシル)より引用
https://www.britishcouncil.jp/programmes/arts/disability-arts/forum/gdi-hub-2018
2)横浜国立大学地域連携推進機構「ローカル・ブランド・ラボ」
http://www.chiiki.ynu.ac.jp/hus/chiiki/19656/