国際平和映像祭2018キックオフイベントを開催
国際平和映像祭(United For Peace Film Festival:UFPFF)は、平和をテーマに、国連が定めた国際平和の日「ピースデー」である9月21日に合わせて毎年横浜で開催されている映像の祭典。2011年から開催され、2018年で8回目となります。今年は9月22日(土)に横浜での開催が決定し、現在映像作品のエントリー募集中です。3月10日には都内、6月から7月には横浜にてプレイベントが実施される予定です。
国際平和映像祭は、世界中の若者が平和について考え、5分以内の映像にして表現することを通し、お互いを知り、国を超えたつながりを感じることを目的としています。主催は一般社団法人「国際平和映像祭」で、横浜市国際局、JICA横浜、横浜NGO連絡会が後援します。
5分間の平和をテーマにした映像作品でエントリーし、グランプリには賞金10万円が授与されます。学生部門賞受賞者は、11月に開催されるニューヨークで開催される国連機関主催映像祭PLURAL+のアワードセレモニーに招待(去年は国連本部で開催)されるなど、数々の賞も用意されます。
2017年のグランプリ作品は、韓国の慰安婦問題を題材にした「春と夏の間に、夜と朝の間に。」(小林令奈監督/日本)。そのほか、審査員特別賞にマーシャル諸島を描いた「Monster(怪物)」(Kathy Jetnil-Kijiner監督)、紛争地の生々しい声を伝えた「紛争地の看護師からのメッセージ」(高橋夏子監督/日本)など、ファイナリスト11作品の中から7作品が表彰されました。
2017年の国際平和映像祭では、トークセッションに、アメリカで初めて原爆被害の惨状を伝えたルポ「ヒロシマ」の著者ジョン・ハーシーさんの孫でアーティストのキャノン・ハーシーさんと、映像プロデューサーの西前拓さんが登壇し、谷崎テトラさんが聞き手となり「平和」をテーマに話し合うなど、毎年イベントの中身は表彰式以外にも白熱します。
3月10日(土)にはJICA地球ひろば(東京都新宿区市谷本村町10)で「国際平和映像祭2018」のキックオフイベントが開催されます。キックオフイベントは2部構成となっており、第一部は昨年のファイナリストをはじめ、顧問谷崎テトラさんや、国際平和映像祭代表の関根健次さん、高橋克三理事、杉浦裕樹理事など関係者が登壇します。第二部は、ドキュメンタリー映画「コスタリカの奇跡」のダイジェスト版が上映された後、国際ジャーナリストの伊藤千尋さんの講演が予定されています。
〇3月10日プレイベントについて
【プログラム】
■第1部 18:45-19:45
・国際平和映像祭 2018開催について ・・・国際平和映像祭代表理事 関根健次、高橋克三理事、杉浦裕樹理事
・国際平和映像祭 2018一部受賞作とファイナリスト作品上映
『春と夏の間に、夜と朝の間に。』小林 令奈 監督 (慶應義塾大学)・・・トーク有
『僕たちは死ぬ日まで生きている』七田 千紗 監督 ・・・トーク有
『Light up Rohingya』久保田徹(慶應義塾大学)監督・・・トーク有
・国際平和映像祭 審査員・顧問からの振り返りと今年の開催について
■第2部 20:00-21:15
ドキュメンタリー映画『コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~』ダイジェスト版(約30分)の上映
国際ジャーナリスト 伊藤千尋さんご講演
Q&A
※『コスタリカの奇跡』は全編89分の作品の一部上映となります。
【トークゲストプロフィール】
伊藤千尋 (イトウ チヒロ)
1949年、山口県生まれ。71年にキューバでサトウキビ刈り国際ボランティアに参加。73年、東京大学法学部を卒業、東大「ジプシー」調査探検隊長として東欧を調査する。74年、朝日新聞社に入社。東京本社外報部などを経て、84~87年サンパウロ支局長。88年『AERA』創刊編集部員を務めた後、91~93年バルセロナ支局長。2001~04年ロサンゼルス支局長。現在はフリーの国際ジャーナリスト。「コスタリカ平和の会」共同代表、「九条の会」世話人も務める。
小林 令奈
2016年に監督として制作に携わった「キミの隣のボクへ」で、第14回JCF学生映画祭グランプリをはじめとし、いくつか賞を受賞。韓国・延世大学、中国・香港大学への留学を経て、現在は慶應義塾大学法学部3年。国際平和映像祭2017グランプリ&AFP通信賞ダブル受賞。
七田 千紗
1999年生まれ、自給自足を目指す両親のもと栃木の山奥で育てられる。高校には進学せず豊かな自然に囲まれて創作活動などをして18年間を過ごす。リトルマガジン「仕事文脈」にてエッセイを連載中。
久保田徹
1996年神奈川県横浜市生まれ
2014年慶應義塾大学入学 学生団体S.A.L.でロヒンギャ難民の取材を始める
2016年『Light up Rohingya』を制作
2017年クマ財団クリエイター奨学生に選ばれる
休学してドキュメンタリー映画の制作を始める
ユナイテッドピープル株式会社インターン
『Mottainai キッチン』制作など
【音楽ライブ】
JIINO
心に残る歌、色あせない自分なりのメッセージを伝えていきたい
1974年8月26、神奈川県横浜市生まれ
実家がキックボクシングを経営していたため、3歳頃よりトレーニングを始めプロになるも怪我により断念。心機一転し20歳で音楽の道に進むために渡米を決断。6年間ミネアポリスに滞在、地元の黒人達とバンドを組み、SOUL や HIPHOP 他,数々のライブ、セッションを重ね音楽の素晴らしさを仲間達から学ぶ。また教会や孤児院の施設を訪問し、音楽を通じて数多くのボランティア活動を積極的に行う。アメリカでメジャーのアファーを頂くも、再びトレーニング中に大きな怪我をしてしまい、そこから2年間の寝たきり10年間のリハビリを得て今再び音楽活動を開始。彼にか出来ない魂の音楽やメッセージからは大きな力を貰えるであろう。
現在、シンガーとして日本全国をまわり、TVCM、映画音楽、ナレーション多彩な分野で活躍中。
【『コスタリカの奇跡』について】
1948年に軍隊を廃止。軍事予算を社会福祉に充て、国民の幸福度を最大化する道を選んだコスタリカの奇跡に迫ったドキュメンタリー
世界には軍隊なしで国の平和を保ってきた国々がある。そんな数少ない国の一つで、1948年に常備軍を解体した国がコスタリカだ。コスタリカは軍事予算をゼロにしたことで、無料の教育、無料の医療を実現し、環境のために国家予算を振り分けてきた。その結果、地球の健全性や人々の幸福度、そして健康を図る指標「地球幸福度指数(HPI)」2016の世界ランキングにおいて140ヶ国中で世界一に輝いているのがコスタリカである。またラテンアメリカで最も安全とされている国でもある。
『コスタリカの奇跡 ~積極的平和国家のつくり方~』は、1948年から1949年にかけて行われた軍隊廃止の流れを追いながら、コスタリカが教育、医療、環境にどのように投資して行ったのかを詳しく説明する。アメリカでは公的債務、医療、そして軍事費が日増しに増大していっていることとは対照的だ。この映画は軍隊廃止を宣言したホセ・フィゲーレス・フェレールや、ノーベル平和賞を受賞したオスカル・アリアス・サンチェスなどの元大統領や、ジャーナリストや学者などが登場する。世界がモデルにすべき中米コスタリカの壮大で意欲的な国家建設プロジェクトが今明らかになる。
監督/プロデューサー:マシュー・エディー、マイケル・ドレリング
制作:ソウル・フォース・メディア、スパイラル・ピクチャーズ(制作協力)
配給:ユナイテッドピープル 原題:A BOLD PEACE
2016年/アメリカ・コスタリカ/89分,57分
https://www.cinemo.info/movie_detail.html?ck=48