2022.06.17
昨年度より横浜市寿町健康福祉交流協会との共催で実施している、ポップアップカード作りのワークショップ。5月17日に開催した今回は、NPO法人市民の会 寿アルクが運営する「第2アルク生活訓練センター」のみなさんが参加されました。
【以下、NPO法人市民の会 寿アルクのウェブサイトより抜粋】
市民の会 寿アルクは、 アルコールなどの依存症からの回復を手助けするNPO法人です。
※第2アルク生活訓練センター(生活訓練)は、デイケア施設(指定障害福祉サービス事業所)の一つ。
事前打ち合わせの際、「利用者さんは自助グループへ行くので、仲間に感謝する時にメッセージカードみたいなものを渡せたら・・・」というお話をアルク・スタッフの方から伺いました。
これまでのポップアップカードは、自宅に飾るなど「自分のためのカード」としての要素が多かったように思います。ですが、この度のアルク・スタッフの話をお聞きして、今回は「誰かに送るためのメッセージカード」の役割を意識し、日頃の感謝や相手への想いを書けるスペースを広めに設けました。
また、比較的簡単な仕組みのものを希望されたので、簡単でも見栄えのする「ピアノ」をモチーフにしたデザインに。台紙の色合いは、おめでたい感じがしつつもポップな印象のレッドを使いました。
日頃お世話になっている方に感謝の気持ちをこめ、みなさん丁寧に作業されていました。職員の方も含めて14名。仲間同士の会話も楽しみながら、手を動かす楽しさを感じてくださっている様子が、会場の雰囲気から伝わってきました。
今回特に配慮した点は、ワークの時間に出来上がったものを見ながら、後で自分でも作れることでした。そのため、仕組みを簡単なものにするだけでなく、身の回りにあるものを活用すれば作れるように、曲線を描く定規として紙コップを使いました。
このワークでは、ちょっとしたデジタルテクノロジーの楽しさも感じてもらおうと、毎回恒例で3Dプリンターで作ったパーツを、カードを飾る部品として用意しています。最近では、さまざまなツールのおかげで、専門的なスキルがなくても、オリジナルのモノを作れるようになりました。
今回はピアノをモチーフにしたので、音符の形のパーツを用意しました。しかもクリップとしても使えます。
ワークの最後には、無料で制作できるCADソフト「Tinkercad」を使って、3Dプリンターのパーツのデザイン工程を見ていただきました。「Tinkercad」は、専門的な技術がなくても直感的な操作で作れるソフトです。すぐ形が出来上がるのを実際に見ていただきました。
もしかしたら、手を動かす機会が久しぶりだった方もいらしたかも知れません。紙を切る感触や、カタチが徐々に出来ていく喜びを感じながらワークを楽しんだ1時間30分。大切な人に伝えたいメッセージをのせたカードが出来上がりました。
引き続き「ものづくり」の機会を企画し、創る楽しさを一緒に味わっていけたらと思います。
横浜市寿町健康福祉交流センター内に開設した、NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボが運営する寿地区の地域包括支援・調査研究などの事業拠点「横浜市ことぶき協働スペース」。協働のご提案、スペースのご利用、ボランティアへのご関心など、どなたでもお気軽にご相談ください。 kotobuki.space