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【レポート】石井造園の「「Discovery Yokohamaナラ枯れをさがそう」が令和3年度「青少年の体験活動推進企業表彰」で文部科学大臣賞を受賞

石井造園株式会社(栄区 )の取り組みである「Discovery Yokohamaナラ枯れをさがそう」が、2月25日に開催された文部科学省主催、令和3年度「青少年の体験活動推進企業表彰」で文部科学大臣賞受賞を受賞しました。

「青少年の体験活動推進企業表彰」とは自社の強みを生かし次世代を担う子供たちの「社会を生き抜く力」に積極的に貢献し、新たな社会価値の創造する社会貢献を実施した優れた企業を紹介する文部科学省の取り組みです。

参加した大企業39件、中小企業13件の52企業中、最終審査に残った21件の中から、石井造園株式会社と株式会社ファンケルの2社が文部科学大臣賞を受賞しました。

 

企業活動を通して幸せを共有できる体験を

今回、石井造園が受賞した取り組みは、地域で発生した「ナラ枯れ」とは何かを知り被害分布をマッピングをしていくというもの。ナラ枯れは10年以上前から西日本中心に確認されていましたが、3年前から県西部でも目撃され、横浜市でも広がりを見せつつあります。ナラ枯れの問題は集団的にナラが枯れた場所では、ギャップ(ポッカリ開いた穴の状態)面積が大きいため、樹高が高くならない木しか出なかったり、笹が繁殖したりする状態で穴がふさがらず、森林のもつ風致や防災の機能が低下する可能性があるそうです。

 

 

企業の活動として取り組むナラ枯れ被害の調査を、未来へ接続可能な社会を考えたとき、自然環境の変化や問題への理解を深めながら生まれ育った横浜の豊かさを再確認してもらうため、この活動を小学生を中心とした親子に体験してもらうよう結びつけました。

課外授業として取り入れた庄戸小学校では、課外授業の予習のため教員2名が「上郷・森の家」のイベントに参加をするなど、学校一体となって取り組みへの理解を深めました。座学でナラ枯れの原因であるカシノナガキクイムシを観察したり、ドローンを飛ばして里山の全体を見たり、森を散策することで、周辺に生息する植物への理解や学校での花壇作りにもつながったといいます。


 

「Discovery Yokohama」住みやすい地域づくりのために取り組む大人たちの背中を感じてほしい

取り組みを始めた2020年からしばらくして世の中はコロナ禍で自粛の制約などがあり、感染対策をしっかりとって参加人数を絞っての実施。会社のホームページをプラットフォームとしてナラ枯れマップを作成し、そこに情報を収集することで市内のナラ枯れが可視化ができるだけでなく、コロナ禍でも気軽にだれでも参加できる仕組みになりました。

文部科学省のプレゼンテーションに臨んだ石井直樹社長のコメントです。

「わが社は造園業ということで、社内に樹木医がいたことも取り組みの後押しになりました。広い里山がある環境や、SDGsの観点から協力してくれた横浜市の教育委員会や地元の学校や先生などの理解や協力があり多くの可能性をもらえたのだと思います。何よりもうれしかったのは、参加した子どもたちが森のお医者様になりたいとか環境にかかわる職業に就きたいなどと言ってくれたこと。地元の小さな造園会社だから社員全員で今回の事業に取り組め、地に足のついた無理のない取り組みだからこそ、子どもたちをはじめ参加してくれた皆さん、審査をしてくださった審査員のみなさまの心に刺さってくれたのだと思います。いつか体験してくれた子どもたちが大人になったときに、緑豊かな木々を見上げたとき、緑豊かな里山を守るために奔走していた大人の背中を思い出してくれて、生まれ育った横浜に愛着と誇りを持ってもらえれば。」

 

これからも石井造園ではナラ枯れの調査や間伐材を利用したコースターなど、企業の仕事を通じて未来へ接続可能な体験を発信していきたいということです。

 

審査員のコメントは3月中にホームページで公開


「第9回 体験活動等を通じた青少年自立支援プロジェクト」の審査員講評は3月中に文部科学省の特設ページにて公開予定です。オンラインや最新技術を駆使した日本全国の青少年が参加できる施策や、地元から発信していく取り組みなど、大小さまざまな企業のCSR活動を知ることができます。

 

令和3年度 青少年の体験活動推進企業表彰(文部科学省)
https://www.mext.go.jp/a_menu/sports/ikusei/1412628.htm


最終審査21企業は以下の通りです。

■文部科学大臣賞(最優秀賞)(2件・五十音順)
  石井造園株式会社、株式会社ファンケル

■審査委員会優秀賞(8件・五十音順)
  株式会社阿部長商店南三陸ホテル観洋、サントリーホールディングス株式会社、
  第一フロンティア生命保険株式会社、株式会社ナビタイムジャパン
  株式会社バリューズフュージョン、株式会社ファーストリテイリング、
  森ビル株式会社、合同5社(株式会社サイバーエージェント、GMOインターネット株式会社、
  株式会社ディー・エヌ・エー、東急株式会社、株式会社ミクシィ)

■審査委員会奨励賞(11件・五十音順)
  SMBCコンシューマーファイナンス株式会社、株式会社NTTデータ、
     敷島製パン株式会社、株式会社TBSホールディングス、
  日鉄エンジニアリング株式会社、フューチャー株式会社、株式会社マルイ、
  株式会社丸協酸素商会、株式会社リコー、株式会社ルミエール、株式会社ローソン

 

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