西部圏域

人口減少を逆手にとる「地産地消」と「スローライフ」の展開

帷子川流域と柏尾川低地を走る相鉄本線といずみ野線、市営地下鉄1号線(戸塚駅〜湘南台駅間)の沿線によって形成されるエリア。相鉄線や市営地下鉄のネットワークによって、大和、海老名、厚木、藤沢などの県央・県西地区との関連性が深い。2005年(平成17年)から2010年(平成22年)まで人口は5.6%減少。年少人口比率が13・5%(2010年)と最も高い反面、老年人口割合も22・5%(2010年)と最も高く、高齢化が進んでいることがわかる。

この圏域の将来の人口動向を考えると

  1. 相鉄本線の沿線は、第1郊外形成期にスプロール的に開発された市街地が多く、駅周辺を含め新規の住宅開発の余地がほとんどないこと
  2. 急速な人口減少と高齢化が進む駅からバス利用圏にある中高層の住宅団地を多く抱えていること

などから、今後さらに圏域全体の人口が減少し、高齢化がさらに進展することも類推される。

この西部圏域の社会資源の特徴として、市域では珍しいフラットな市街化調整区域内に優良な農地を抱えていること、また高齢者や障害者の社会福祉施設が数多く存在していることがあげられる。さらに、直売所の経営や引き売りなどを通じて消費者と積極的にかかわろうとする農家や、開かれた施設経営を旗印にして、周辺の住宅地と積極的に交流を進める意欲を持つ社会福祉法人やNPO法人も多い。これらの社会資源と主体を核にして「地産地消」や「スローライフ」というコンセプトのもとに圏域全体のプロモーションを展開すれば、人口減少社会ならではの新しい都市像を、全国に向けて、この西部圏域から発信できるだけの可能性をもっているエリアであるともいえる。こうした観点から、「相鉄いずみ野線沿線の次代のまちづくり」や米軍からの返還の方針が合意された「上瀬谷通信施設」や「深谷通信所」の跡地利用など、この圏域の将来の目玉となる都市づくりのプロジェクトが、今後どのようなビジョンや手法によって展開されるのかは着目されていい。