ローカルグッドニュース

横浜市大が市民参加型「地震波測定ネットワーク」づくりへ、アイデアソンを実施

エンジニアや学生、公務員らが参加し、「揺れ」に着目したサービスづくりについて活発に意見交換が行われたアイデアソン
アイデアを出す際に参加者が活用した市販の小型機器

アイデアを出す際に参加者が活用した市販の小型機器

横浜市立大学(金亜伊研究室)は7月17日、アカサカテック・コモンスペース(横浜市金沢区白帆4)で、「超小型電気機械システム」(Micro Electro Mechanical Systems、略称MEMS=メムス)である「加速度センサー」を使って「揺れ」を測る仕組みを用いて、市民生活に役立つサービスを考えるアイデア出しワークショップを行いました。

このワークショップは、同大学が2015年度に実施する教員地域貢献活動支援事業「MEMS加速度センサーを用いた市民参加型地震波測定ネットワークの構築:横浜市における防災・教育活動に向けて」の一環として実施されました。

同大で地震学を教える准教授の金さんは、市販の加速度センサー(2000円〜3000円)を用いて、市民が自作できる「簡易地震計」づくりを進め、超小型パソコン「ラズベリーパイ」(6000円前後)を組み合わせてそのネットワーク化に取り組んでいます。
アイデア創出ワークショップは、金さんと台湾から招いたゲストである台湾師範大学のケイト・チェン准教授によるレクチャーで始まりました。

金さんによると、通常、公的なデータを得るために観測する地震計は、1台数百万円で、日本国内に20〜30キロ間隔で設置されているそうです。金さんが提案している市民参加型の地震波測定ネットワークが構築されると、これまで空白地帯であった地域でもデータを得ることが可能になります。「その結果、同じ地域や建物内でも揺れの激しいところがわかり、減災につなげることができます」と、その意義を説明しました。また、チェンさんは、センサーを使用した教育アプリ事例を紹介しました。

その後のアイデアワークには、学生、エンジニア、自治体職員やデザイナーら約30人が参加。5つのグループが自由にアイデアを出し合いました。

エンジニアや学生、公務員らが参加し、「揺れ」に着目したサービスづくりについて活発に意見交換が行われたアイデアソン

エンジニアや学生、公務員らが参加し、「揺れ」に着目したサービスづくりについて活発に意見交換が行われたアイデアソン

「タケノコの成長を測る」「スマートブーブークッション」「農家を助ける食害防止センサー」など、「揺れの測定」を活用したユニークなアイデアが次々と出された中、ベストアイデア賞を獲得したのは「期間限定防犯センサー」を出したチーム「堀田沼丸」でした。このアイデアは、「長期間不在の時だけ留守を守るアプリを起動させ、動きを察知した時に防犯・警報センサーとして機能する」というアイデアです。

金さんは「常時家にセットしている加速度センサーが、必要な時にアプリを起動すれば防犯装置になる点がユニークです。警備会社で提供している見守り型の装置は常設型で、コストが高いために導入できる層が限られてしまいます。このアイデアを活用すればコストをかけずに、市民生活の安全を守ることができそうです」と、評価していました。

今後は、今回出たアイデアを実現するための勉強会を重ね、実際にプロトタイプの制作も手がけていきたいということです。

ライター紹介

「LOCAL GOOD YOKOHAMA」は、 サービス、 モノ、 カネ、 ヒト、 情報の循環をつくっていくことを目指し、インターネット上の場と、インターネットを超えた地域の現場両面から、地域をよくする活動「地域のGOOD=ステキないいコト」に市民、企業が参加するきっかけをつくっていきます。活動に加わり、メンバーとして地域に関わっていくローカルグッドサポーター、プロボノを募集しています。

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