ローカルグッドニュース

田奈校図書室の中の週1カフェ「ぴっかりカフェ」運営ボランティアレポート

神奈川県立田奈高等学校(横浜市青葉区桂台2)で2014年12月11日、校内の図書館を在校生や卒業生の居場所として活用する「ぴっかりカフェ」がオープンしました。

週に1回、校内の図書館が、無料で飲食ができるカフェ空間に変わる田奈高校の「ぴっかりカフェ」は「NPO法人パノラマ(申請準備中)」(横浜市中区相生町3)が、バイターンプロジェクトの一環として行っています。アルバイトとインターンシップを掛け合わせ、3日間のインターン期間を設けて高校生と地域の企業のマッチングを図り、双方が希望した場合にアルバイトの雇用契約を結び、高校卒業後に正規雇用を目指すバイターン事業。「ぴっかりカフェ」は、「NPO法人パノラマ(申請準備中)」と田奈高校が協力し、生徒の相談を自然な形で聞く場として、また、アルバイトを希望した生徒をバイターンに結びつける場として機能することを目指し、実施されています。

カフェオープンから2ヶ月弱経ち、カフェはどのように運営されているのか、田奈高校「ぴっかりカフェ」を訪問しました。

 

「ぴっかりカフェ」運営ボランティア体験レポート
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「ぴっかりカフェ」は毎週木曜日の昼休みと放課後にオープンします。

11時45分、図書室に到着すると既に授業が終わった3年生が数人ゆったりと過ごしていました。図書室には漫画や旅行雑誌もあり、また職員室に近く生徒が立ち寄りやすい場所になっています。

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司書さんの協力もありすぐにカフェの準備が終わり、早速3年生が紙コップを持って飲み物をもらいに来ました。
カフェは「置いてある紙コップに飲みたいものと自分の名前を書き、ドリンクカウンターに持っていき入れてもらう」システムです。この日のおすすめは青森から寄付でいただいたりんごジュース。また、ドリンクには一人一個のお菓子がついています。
ボランティアが飲み物を注いで渡すとき、名前を呼びながら手渡しします。

昼休みになると続々と生徒たちが図書館にやってきました。
「ぴっかりカフェ」がオープンしている昼の時間は、図書室で昼ごはんを食べても良いルールとなっており、生徒は友人と一緒にお弁当を食べたり、飲み物を飲みながら先生と談笑したり、カフェの中で思い思いに過ごしています。10961839_892248380819630_2081969967_n
いつのまにかボランティアがいるドリンクカウンター側にいる生徒も。この日はカフェを利用する生徒の人数集計を手伝ってもらいました。

人の波が少し落ち着いた後、ぴっかりカフェオープンを知らせる館内放送が流れると、1分もたたないうちにまた続々と生徒たちが集まり、昼休みが終わるまでにぎやかな図書室でした。「ありがとう。おいしかった!」帰り際、そういって生徒たちは教室に戻っていきました。
お昼休みしか開店してないこの日は、先生も合わせて計58人が昼のカフェを利用していきましたが、放課後も運営する日は、100人を越える日もあるそうです。

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生徒の中には「常連」も生まれ、新たな居場所となっています。
また、ぴっかりカフェを運営するのは石井さんやボランティア、先生でも、親でもない外部の大人たちです。
今まで生じることのなかった高校生と大人の交流が「ぴっかりカフェ」で生まれています。

NPO法人「パノラマ」(申請中)理事長の石井正宏さんは「ぴっかりカフェを外部の人と交流できるようにして、中退した生徒を含む高校生や卒業生にとっての第3の場所にしたい。生徒が困りごとや不安について話をしたり、大人たちが悩みに気づきアドバイスできるような関係を築きたい」と話していました。
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(記/運営ボランティア 吉田)

 

< 編集部より>
LOCAL GOOD YOKOHAMAの第一期クラウドファンディングを達成したNPO法人「パノラマ」の石井正宏さんは、2月13日(金)に横浜市開港記念会館で開催される「第2回地域企業CSRサミット」で、高校生が企業でアルバイト経験した上でその企業への就職を検討するバイターンの取り組みと企業のCSRの関連性を考察する「インターンシップとバイターンを活用したCSR」分科会に参加します。

また、2月14日(土)には、横浜市立大学で行われる「LOCAL GOOD YOKOHAMA第一期クラウドファンディングプロジェクト達成報告会」にも参加します。

ライター紹介

LOCAL GOOD YOKOHAMAは、まちでコトをつくりたい、人とつながりたい、課題を解決したいと考えている市民のみなさんのICTプラットフォームコミュニティ。みんなが情報やコミュニケーションでつながり、人が集まることで何かがはじまる場をつくり、コミュニティや活動がこれからも続くキッカケをデザインします。まちの課題や問いに対して「自分ごと」として新たな一歩を踏み出し、まちの未来をより良くするアクションを 「LOCAL GOOD」と名づけました。 さまざまな地域課題に向き合う「ローカルグッドプレイヤー」とともに、共に考え、語り、取材をすることは、新たな視点や経験を得る貴重な体験です。取組を知り、現場でつながることは、おたがいの働く、学ぶ、暮らすを変えてゆくためのアイデアやアクションを生むためのイノベーションのヒントになります。地域のプレイヤーが悩み、チャレンジする現場に足を運び、声に耳を傾け、みなさんの得意や関心に併せた役割を見つけてください。自らを知る、変えるチャンスを提供します。誰もが参加して応援できるローカルグッドサポーターが、はじまっています。 https://yokohama.localgood.jp/about/ LOCAL GOOD YOKOHAMA 編集部へのお問い合わせやご意見、取材希望や情報提供はこちらにお願いいたします。 localgood@yokohamalab.jp 

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