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横浜市が人生の最終段階での医療・ケアを考える「医療・ケアについての『もしも手帳』」を配布

横浜市では、人生の最終段階での医療・ケアについて、市民の方それぞれが元気なうちから考え、希望を意思表示できるような仕組みを検討し、啓発ツールとして「医療・ケアについての『もしも手帳』」を配布しています。令和元年8月から、配布場所が拡大しました。

医療の発達により、回復が見込まれない状態となっても延命をすることが可能なケースが増えている一方で、延命のための処置をするとチューブや機械につながれたままとなるなど、人によっては好まない状態で生き続けることも増えており、最期まで充実した人生を送るためにどうしたいかを考える方も増えてきています。

最期を迎えるにあたり、受ける医療やケアについて何を望み、何を望まないのか意思決定をする局面が訪れます。気管挿管や人工呼吸器の使用、経管栄養などの、延命治療といわれる内容を含む治療への自分の希望を表明する必要に迫られることがあります。

もしもの時・終末期の治療への希望を、家族や、医療・介護スタッフなどと話し合っておくことは「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」と呼ばれています。厚生労働省は2018年11月から、ACPに「人生会議」という愛称を使っています。毎年11月30日を「人生会議の日」と定めました(「いいみとり、いいみとられ」の語呂合わせ)。

ACPは、「人生の最終段階」において、本人の人生観や価値観を含め、希望に沿った医療・ケアが行われることを目的に行います。

万が一のときに備えて、どのような医療やケアを望んでいるかについて、本人を主体として家族や信頼のおける人、医療・介護従事者たちがあらかじめ話し合うプロセスでは、1.本人が主体である、2.本人の考え・価値観を家族や信頼のおける人、医療・介護従事者が共有する、3.話し合った内容を記録に残してく、4.定期的に見直し、繰り返し話し合う の4点を重要なこととしています。

 

横浜市では、医療従事者や介護従事者、弁護士等の多職種からなる検討会を開催し、啓発の方法を検討してきました。検討会での議論を踏まえ作成された「医療・ケアについての『もしも手帳』」は、「人生の最終段階」での医療やケアについて、自分の考えを残しておくために、元気なうちから考えるきっかけとなることを目的として、「治らない病気等になり」かつ「意思表示ができなくなった」ときを想定し、3つの質問を用意しています。1.治療やケアの希望、2.代理者(誰に医療、介護従事者と話し合ってほしいか)の希望、3.最期を迎える場所の希望-を選ぶことができます。

『もしもの手帳』は、見開きで薄く、持ち運びしやすいコンパクトなサイズ(9.5cm×13cm)です。配布場所は、市内全域の各区福祉保健センター高齢・障害支援課、在宅医療連携拠点、地域ケアプラザのほか、薬局、診療所などの医療機関でも配布している場合があります。

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