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参加型アートのクリスマスツリーで、横浜市大附属病院の待ち時間を楽しく

横浜市立大学附属病院(横浜市金沢区福浦)受付に設置された「こころまちツリー」

横浜市立大学附属病院(金沢区福浦3)で、12月4日から、横浜市立大学「広告医学」プロジェクトと東京デザインプレックス研究所(東京都渋谷区道玄坂2)のコラボレーション企画「こころまちプロジェクト」が実施されています。

「広告医学」プロジェクトは、2016年4月から始まりました。横浜市立大学と電通が協働し、そのほかさまざまなクリエイターが関わっています。

「広告医学」とは、アートやデザイン・コピーライティングなど、人々に「コト」をわかりやすく伝え、影響を与える広告的視点を、医療現場のコミュニケーションに取り入れるプロジェクトです。「デザイン・クリエイティブの力」を取り入れることによって、活習慣改善や健康促進につながる市民の行動を呼び起こし、病気予防・健康寿命の延伸を目指します。

これまでに「つい登りたくなる『健康増進階段』」や街中を演劇の舞台に見立て市民がキャストとなってまちを歩く「演劇クエスト」などを実施してきました。

今回は、東京デザインプレックス研究所の学生たちと開催したワークショップをきっかけに「病院の待ち時間」に注目しました。病院が「嫌だ」という理由の1つに、長く退屈な待ち時間が挙げられます。同病院での平均待ち時間は約2時間。この時間を少しでもリラックスして、前向きな時間として過ごしてもらおうと企画されました。

「こころまちプロジェクト」の企画の1つである「こころまちツリー」は患者参加型です。クリスマスにちなみ、壁に描かれたツリーに「この冬にかなえたいこと」を書いたステッカーを貼り、ツリーをデコレーションします。かなえたい願いを考えている時間や、他の人の願いいを読んでいる時間は「診察を待っているということを忘れて、温かい気持ちで過ごしてもらえたら」という発想で企画されました。

広告医学プロジェクトリーダーの同大学術院医学群臓器再生医学准教授の武部貴則さんは「病院側も以前から、長い待ち時間については課題として認識していましたが、どのような対策をとればいいのかわからなかった。私自身、いつも待合室を横切る中、患者さんたちがただでさえ辛く、苦しい状態であるのに、狭い椅子に腰掛け長時間待っている様子をみて『何かできないだろうか』と強く持っていました」と、病院での待ち時間に着目した理由について話しています。

横浜市立大学「広告医学プロジェクト」では、ほかにも待合ホールの椅子の背にアート写真を貼り、フォトギャラリーとして楽しめる「こころまちぇあ」、1階休憩室を森をイメージしてデザインした休憩室「こころまちラウンジ」開設など、さまざまなアプローチで患者に楽しい時間を提供する試みが実施されています。アンケートも併せて実施し、患者の精神的負担の軽減にどの程度効果があるか検証する予定です。

ライター紹介

横浜市在住。2017年12月現在、高校3年生。2018年からは神奈川県立保健福祉大学に進学予定。地域福祉について関心があり、子どもや高齢者の孤立問題などを、地域のつながりで解決できないかと日々思案中。趣味はプロ野球・高校野球観戦、音楽鑑賞、読書、夕焼けを眺めること。

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