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“人と人”・“コトとコト”・“人とコト”をつなぎ続ける天性のコーディネーター つるみ“ままっぷ”を作る会代表 今井 幸子さん (鶴見区北寺尾)

鶴見区の親たちと地域をつなぐ”ままっぷ”を作る活動に尽力する今井幸子さん

「つるみままっぷ」は、横浜市鶴見区在住の保護者たちが「自分たちの知りたい地域情報を集めて編集した地図」です。

2008年、鶴見区・寺尾地区から始まったこの活動は、2015年には鶴見区全域の親子のための情報を満載した「つるみままっぷ」へと成長。さらに2016年、外国人の保護者に向けて「つるみままっぷ 英語版」を発行しました。

 日本語版は、横浜市の「こんにちは赤ちゃん訪問」制度を通じて、出生届が出された区内ほぼ全ての世帯に配られています。2016 年までの総配布枚数は61,000部にまでなりました。そして2017年は「つるみままっぷ その3」の改訂版発行に向けての費用を集めるため、LOCAL GOOD YOKOHAMAのクラウドファンディングに挑戦、ファーストステージをクリアして引き続き応援を募っています。

「つるみままっぷ」の発起人であり、現在は「つるみ“ままっぷ”を作る会」代表を務め、多岐にわたる地域でのボランティア活動や子どもと一緒に楽しむイベントの企画など「つるみのコーディネーター」として、人をつなぎ続けている今井幸子さんにお話を聞きました。

(聞き手:ままっぷ/ライター 橋本万里子)

◎ 「子どもからお年寄りまで、多世代が交流できる場を作りたい」

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―鶴見のボランティア活動で「三歩歩けば今井さんに当たる」と言われるほど、さまざまな活動に関わっているそうですが、そのきっかけは?

今井:学生時代、20歳のころから「子どもからお年寄りまで、多世代が交流できる場を作りたい」という思いがありました。子どもやお年寄りもたくさんいるのに、現役世代を中心とした世間のモノの考え方にずっと疑問を抱いていたのです。そもそも、自分自身が多世代の中にいると居心地がいいというのもありました。そんな思いを抱えたまま社会に出たのちに、結婚・出産を経て子育てをする日々で「ボランティアがしたい」という思いが沸きあがるものの、どこからどのように始めてよいのかわからないままでした。

 そんなときに子どもと時折通っていた、「親子の広場びーのびーの」(横浜市港北区)で、保護者(主として母親)たちの話し相手などをする「親子ボランティア」の募集があり、参加することになりました。

 ―その後、地図づくりにどのように関わるようになったのでしょうか?

今井:親子ボランティア活動を始めた一方で、社会と離れ孤独を感じがちな子育てにおいて、わたし個人としても、地元・鶴見で情報を発信しようと考えました。

 具体的には、寺尾地区のお母さんのための情報を載せた地図を自前で作って、近くの自治会館で配布していました。そんな私の活動を知った「つるみ地域活動ホーム幹」の宮内有子さんが、2008年の春に寺尾地域ケアプラザのコーディネーターをしていた林沙織さんを紹介してくれました。林さんは、子育て環境の向上のために活動している「てらおS☆MAP(てらお子育て支援会議)」につないでくれたのです。

 「てらおS☆MAP」の代表は「つるみままっぷ」の現メンバーでもある兼子潤子さん。彼女に「子育て中の親に役立つ地図を作りたい!」と提案したところ「じゃ、作ろう!」と一緒に動いてくれることになりました。一歩を踏み出して、動いていくなかで、つながりができ、2009年3月に「つるみままっぷ」の前身となる「てらおままっぷ」が完成しました。

 ―ほかにどのような方々と連携していったのでしょうか?

今井:「てらおままっぷ」を作るにあたり、林さんの紹介で、行政・市民団体・企業などが連携・協力し寺尾地区の課題や問題を解決する「鶴見寺尾地区福祉のまちづくり推進協議会」、通称「てらお『福まち』協議会」と関わりができました。

 この協議会では、まちづくりコーディネーターをしていた建築士の山路清貴さんが、まち歩きのために自身で作製した寺尾の白地図を「てらおままっぷ」に提供してくれました。その恩返しとして2009年の春から私も「福まち」にも参加するようになりました。

 —てらお『福まち』協議会での活動について教えてください。

今井:この協議会の魅力は、それぞれの立場や年齢に関係なく自由な雰囲気での活動をしていること。現在、私は作業部会副部会長として子どもを中心としたイベントの企画や運営をしています。

 先日は地元工務店の協力で木工体験教室を開催し、馬場二丁目公園(鶴見区)で子どもたちと秘密基地を作りました。また「福まち」の広報誌で、地域情報を発信する地域新聞「ひびきあい」の編集委員にも任命され、その製作にも携わっています。

 ―活動範囲がどんどん広がっていますね!

今井:現在「つるみ“ままっぷ”を作る会」の代表のほかに、10近くのボランティア活動に関わっています。「ままっぷ」に協力してくださった方々への恩返しや自分の興味があるもの、家族と参加したものなどいろいろですが、「ままっぷ」の活動を広げるきっかけになるものも少なくありません。

 区役所での助成金交付団体交流会でたまたま隣の席に座っていた鶴見川保全活動などを行う団体の「下流ネット・つるみ」(鶴見川流域ネットワーキング<TRネット>のサブネットワーク)代表の大澤浩一さんからのお誘いで、家族で鶴見川での活動に参加し、2012年からメンバーに。その後に「ままっぷ」と共催というかたちで、「子どもの水辺安全講座」など、子どもが鶴見川の自然と触れ合えるイベントの企画や運営を担当させてもらっています。

  2016年からは自宅近くの二ツ池公園で「二ツ池こどもエコクラブ」を元・獅子ヶ谷小学校の松下希一先生と共に発足させました。「こどもエコクラブ」とは子どもの環境学習や実践を支援する活動です。

 環境省・都道府県・市区町村が連携して実施しています。この活動は、生き物好きの私たち家族にぴったりでした。「二ツ池こどもエコクラブ」は発足同時に公園を手入れする「二ツ池公園愛護会」に加入認証され、市の依頼でザリガニの数の確認や駆除、イベントなどで池に暮らす生き物の展示を行っています。

 この一連の活動は「福まち」と「ままっぷ」の共催で年に1度開催する市民の森を歩く「夜のてくてく おさんぽ」で、ご協力いただいたガイドの方の活動に参加するようになったことから始まりました。

◎「場をコーディネートすることが好き」

 ―行った先々でつながって、すぐに形にする。「つるみのコーディネーター」と自称されているのがわかってきました。

 今井:「この活動と『ままっぷ』がコラボレーションして、もっと楽しいことができないかな?」と、常にアンテナを張り巡らせています。そもそもモノを調べて、それを人に伝えることが好き。そしてタテに張られた糸に横糸を張り “人と人”“コトとコト”“人とコト”を意外な形でつなぐ「場をコーディネートすること」が好きなのだと「ままっぷ」の活動を通じて気がつきました。

―今後の目標などはありますか?

 今井:「私はここにいますよ~」と自分にフラグを立てる意味も含めて、「つるみ“ままっぷ”を作る会」をNPO法人にできたらと思っています。その目標のためにも、今後もさまざまな活動や人との関わりを大切にしていきたいです。

【編集部より】
つるみ“ままっぷ”を作る会 代表の今井幸子さんと仲間たちによる“ままっぷ”作成のための資金調達プロジェクト「ママによるママのためのマップ『つるみままっぷ』発行プロジェクト〜次の世代のママたちに、使える口コミ情報がのった情報地図を届けたい!」は、目標金額を300,000円として、2017年7月31日(月)23:59まで支援を募集しています。
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